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第1回大会での準優勝以来、良い成績を挙げていなかったアルゼンチンにとって初の地元開催は優勝を狙う絶好のチャンスであった。アルゼンチンサッカー協会は代表監督にセサル・ルイス・メノッティを招聘。
軍事政権から諸外国への宣伝のために優勝を厳命された彼は、ダーティなラフプレーで悪名高かったスタイルを南米らしい攻撃サッカーへと変貌させるべくビッグクラブに所属する選手や海外でプレーする有力選手を大会直前にかき集める従来の選抜方式をやめ、地方の小さなクラブも丹念に回り人材発掘に傾注。メノッティは選手の海外移籍を禁じ、国内での入念な合宿を敢行して代表メンバーの結束を図った。
決勝のオランダ戦では延長の末に3対1で勝利し、遂に念願の初優勝を果たした。

ヨーロッパ地区予選でイングランドに勝って出場を決めたイタリアは、アタッカー陣とディフェンス陣との攻守バランスが程よく取れており今大会で地元アルゼンチンを破った唯一のチームとなった。2次リーグ最終戦でオランダに逆転負け、3位決定戦でもブラジルに敗れて4位に終わったが、メンバーの大半はそのまま残り次回スペイン大会では優勝まで昇りつめてゆく。