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強豪国が次々と敗れて新興国が上位に進出し「新時代の到来」と呼ばれた2002年日韓大会から打って変わり、本大会は波乱が殆ど起こらない順当な上位の顔ぶれとなった。
グループリーグでは、組合せに恵まれなかったものの強豪と互角に戦ったコートジボワール。「出場全チーム中最弱」と万人に目されながらイングランド、スウェーデンを苦しめたトリニダード・トバゴなどの好チームも見受けられたものの、概ね下馬評通りに大会が進んだ。
2年前のUEFA欧州選手権で素晴らしいサッカーを披露し、上位進出の呼び声も高かったチェコが曲者揃いのグループで敗退したことは数少ないサプライズであった。
またガーナ、メキシコ、オーストラリアを除く13チームが欧州・南米勢により占められた決勝トーナメント1回戦でも、強豪同士の潰し合いでスペイン、オランダが姿を消した以外、強豪国が順当に勝ち上がっている。 準々決勝では、圧倒的な優勝候補と目されていたブラジル、グループリーグで「最も華麗なチーム」と呼ばれたアルゼンチンの南米2強がいずれも姿を消し、ベスト4は6大会ぶりに欧州のチームが独占した。
酷暑の昼間開催の試合が多かったことと合わせ、欧州開催の地の利が存分に発揮された大会だった。